こんにちわ
コントラバス販売専門店ベースランドです。
今回はエンドピンのソケットと呼ばれるパーツを交換がどのように行われるのかについてお話したいと思います。
画像をご覧ください。
エンドピンと呼んでいるパーツは細かく分けると棒の部分のピンと先端のキャップ、そしてピンを収納しその長さを固定するためのソケット部分に分かれています。
ソケットはコントラバス本体の内部に入ってるブロックと呼ばれる大きな木のカタマリに刺さっています。
エンドピンの(ピン)棒については太さが同じであれば取り付け直すだけなので交換はとても簡単で誰でもできます。
しかしソケットの交換となると専門的な技術による作業が必要になります。
ソケットが交換になる場合とは
主流となっているこのタイプ
全体が木で出来ていて、ピンを固定するネジとその留め具は金属製です。
交換となる場合は以下が考えられます。
①木の部分が割れた場合
②ネジ山が切れて固定できなくなった場合
③パーツが外れてなくなってしまった場合
④サビや腐食がでた場合
エンドピンは長さを調節してネジで固定するだけの簡単な構造かつ役割のため、それが出来ているうちは問題ありません。
交換方法 その一 穴を広げて取り付ける場合
この方法は非常に簡単です。
現在ついているソケットよりも太いものを用意して穴を削って取り付けるだけです。
リーマーという道具を使って穴を広げます。
これはコントラバス用の専用道具で先に行くにつれて細くなっており、1:17の比率でつけられた角度(テーパー)はエンドピンソケットに合わせてあります。手回しで使用します。
角度があることでエンドピンをしっかりと回し込むことが出来、圧力で固定されます。
作業工賃 3,500円(税込)
パーツ代 商品によって異なります。
※作業時間は最短2~3時間
すでについているソケットが太すぎる場合にはこの方法はできません。
交換方法 その二 穴を埋めてあけなおす場合
必要となる4パターン
①ソケットが現状より細いとき
②穴が割れてボロボロの時
③エンドピンの角度が悪く、削るだけでは調整できないとき
④穴の位置がずれている時
作業工賃 15000円(税込)
パーツ代 商品によって異なります。
※作業時間 最短半日~1日
作業工程
材料を用意する
材料は堅い木を使用します。(今回は東急ハンズに売っているサクラの丸棒です)
メープルでも大丈夫です。ブロックはスプルースですが、同じような針葉樹で行わない方がいいと考えています。
テーパーを計算して卦書きます。
1:17とは17mmの距離に対して1mm細くなるような角度のことです。(全体にぐるっと一周その角度をつけます)
削る
まずはノミを使って粗削りをします。
カンナで削って整えます。
まだそれほど穴と合ってはいません。
刃の出具合を少なくして細かくカンナがけし、凸凹を取っていきます。
さらにヤスリを使って調整します。
チョークを使って当たっている部分を確認し、最終仕上げを行います。
その後、接着剤(私はここではゴリラウッドグルークリアを使用)して接着をします。
出っ張った部分を削って穴埋めは完了です。
穴あけ直し
ドリルを使って穴を開けます。この時点で角度をきっちり見ながらあけると後々楽です。
大きな径の木工ドリルで穴を開けます。足した木などが割れない様に注意してください。
リーマーを使って削っていきます。エンドピンの角度に注意しながら少しずつ進めていきます。
角度は上から見たとき、楽器に対してまっすぐになるように(ネック・指板に対してまっすぐにするとよい)
横から見たときは若干下向き(構えたときに前にずるずる滑っていかないように)
ニス補修
最後に取れてしまったニスや傷、埋めた木材を塗り直して完成
参考(ベースランドでの修理価格、商品価格)
コントラバスの修理・調整 ☚修理価格
パーツ販売 | 東京都内のコントラバス販売専門店 ベースランド(BASSLAND) ☚パーツ価格
これ以外の商品をお探しの方はカタログのお渡しやご案内が可能ですのでご相談ください。