どうもこんにちわ!
当店では販売の他、購入いただいた楽器や持ち込み楽器の修理なども行っております。
今回はちょうど削り修理が必要な指板があったのでブログが紹介したいと思いました😊
写真一枚目は4弦それぞれの下が削れて溝になっている様子です。
こちらの指板は染色されたメープルであるため、写真でも非常に見やすい深めの溝になっています。
黒檀指板であっても同様に溝になっていくものなので、皆さんもご自身の楽器をチェックしてみてください。
写真二枚目は一弦のハイポジションについていた横キズです。
誰もがつくわけではないと思いますがおそらく爪でひっかいたものだと推測されます。
カンナで少しずつ削っていきます。
弦のみぞを取りつつ、全体のバランスを崩さない様に
丸みがきれいになるように意識しながら、均一な反りをつけていきます。
言葉にすると小難しいような気がしますが、指板削りは修理の基礎です。
良く切れるカンナで木の繊維方向に注意しながら、丁寧に削ればだれでもできます。
無理にどこかを集中的に削るのではなく、全体をまんべんなく削っていきます。
コントラバスは指板が大きいですね。バイオリンならばとっくに作業完了しています😭
黒檀でないのがまだ救いです。
全体がつるんときれいに仕上がりました。
仕上げに移っていきます。
表面には削り跡が残っていたり、少しボコボコになっていたりしますので、やすりやスクレーパーなどを使って角を細かく取り、より滑らかにします。
その後、サンドペーパーを粗目から順番にかけていきます。(当店では150番、240番、320番、400番、600番まで)
黒檀指板の場合にはさらに1000番、1200番くらいまでかけます。
黒檀指板の場合にはこの後に表面にオイルを塗って木目を詰まらせ、表面強度を上げる処理をしますが、メープル指板の場合には染色しなければならないためこの作業は行えません。
黒く色を付けてこのようになりました。
今回は硬質な樹脂塗料で表面をコートしてありますが、黒い染料で軽く染めただけでもいいと思いますし、メープルのままの白い指板でも面白い気がします。
私が自分の楽器を処理する場合には色は気にしないので、うっすらとこげ茶か黒に染めた後、ワトコオイルなどをしみ込ませて表面をがっちり保護します。色はほぼメープルの色ですが逆に味がある気がします(笑)
【終わりに】
最近指板削りの修理をちょこちょこいただくようになり、ありがたいことです🙇
また面白い案件がありましたら、調整や修理などでも記事を書きたいと思います。